長く海外に住んでいましたが、日本に帰国しました。
日本に帰ってきて感じた違和感や、逆にやっぱり日本が良いなぁと思ったことなどをまとめてみたいと思います。
日本は住みにくいと思った理由
日本は住みにくいと思った理由あげていきます。
物が多すぎて選択肢が多いので翻弄される
日本に帰国してからロフトに行ったのですが、日本は物の選択肢が多く、消費者として翻弄されているなぁと思いました。
例えばなんですが、トイレのブラシを買おうとするだけでも多種多様なブラシに遭遇します。
ブラシタイプ、スポンジタイプ、フチの裏まで取れるもの、使い捨てタイプ、箱に収納できるもの、などデザインから機能面で違っているものなどありとあらゆるものが存在します。
海外の田舎だとこういう日用雑貨はモールでも商品の種類が限られており日本の市場ほど選択肢はなかったのですが、(いや、ネットとかで探せばあったかもしれませんが…)
日本にいると多種多様な製品の中からパッケージの説明をよく読んで、
機能面もよく読んで、トイレの雰囲気とブラシ・ブラシの収納ボックスの組み合わせ、コストパフォーマンスを考える必要があり、買い物一つでもちょっと疲れます…。
日本の市場は独特である
スマートフォンの台頭で日本の携帯電話は「ガラゲー」(=ガラパゴスケータイ)と呼ばれはじめていましたが、まさしく日本市場はガラパゴス化している感があります。
東南アジアの歯磨き粉売り場にはアメリカ企業のColgateの歯磨き粉が売っており、割と気に入っていたのですが、日本では薬事法にひっかかるため発売されていません。
日本語という言語と日本の価値観、日本の基準によって自国の市場を維持している感じがしますね。
日本には東南アジアの国々にあるようなGrabやバイクタクシーもないし、プリペイドSIMカードもありません。
バイクタクシーを人件費の高い日本でやるのは儲からない気はしますが、GrabやプリペイドSIMカードぐらいはあってもいいのでは?と思いました。
プリペイドSIMに関して、一時帰国者用や外国人向けのものはあるのですが、格安SIMは基本クレジットカード払いですし、2年縛りがある会社もありますね。
良くも悪くも日本語だけで生きていける
何言ってんだという感じかもしれませんが、日本では良くも悪くも日本語だけで生きていける、ということに違和感があります。
日本語で会話して、仕事して、検索をかけて、情報を仕入れて…という感じで日本にいる限りは、日本語を話すことができれば別に困ることもないし、全く英語使う必要がないんですよね。
英語を喋らなくても普通に生きていけるからこそ、日本独自の文化・価値観・基準が固まっているのだと思います。
例えば日本語で何か困っていることを検索するとアフィリンクが貼られたブログが数多く出てきますが、
同じ悩みを英語で検索すると、ブログは出てくるもののアフィリンクがバリバリ貼られている感はありません。(海外のアフィリエイト市場はすでに成熟しすぎているという記事をどこかで見た気がします)
同じ検索でも英語と日本語で検索するのでは、得られる情報量は違いますが、日本に住んでいたらわざわざ英語で検索しないですよね。
物価高いのに賃金上がってない
日本は物価が異常に高いと思います。
東南アジアで180円ぐらいのタピオカドリンクも日本では600円越えだったりします。
いやぁ物価高い。一方日本人の平均年収は増加傾向にあるものの、ここ数年410万円〜420万円をうろついています。
社会保障費は上がり続けているため給与から天引きされる社会保険料は年々増加しています。
物価は高いのに賃金が上がらないとなると、ますます生活が厳しくなる一方です。
肌を見せない民族である
東南アジアではTシャツ、サンダル、短パンが許されていました。
スーパーに行くにも、ちょっとモールに行くにも「それパジャマ?」みたいな服で出かけても別に気にしない…という感じではあったのですが、日本ではTシャツ短パンサンダルでは街をあるけません。
Tシャツ、サンダル、短パンで街を歩くと何かしらの罪悪感が芽生えます。
日本人は日本社会に適合するため、雑誌に乗っているような服を制服のように着なければならないのです。
残念にもほどがありますね。まるで鎧のような気分です。
年齢層が高い
2050年には日本の女性の半分異常が50歳以上になると言われていますが、やはり街中をみても年齢層は高いと思います。
良く言えば落ち着いていることになりますが、悪く言えば活気がありません。
日本はこの先も少子化に対する抜本的な政策を出すことはないでしょうから、国の衰退は避けられないと思います。
車のスピードが早い
東南アジアと比較すると日本は大分車のスピードが早いです。時々ヒヤッとすることもあります。
整備された道はありがたいのですが、自分は事故が怖いので車には乗れないなぁと思いますね。
ただ、田舎では車がないと生活が辛い面もあり、なんとも日本の生きづらさを助長させていると思います。
年金が高いし、若者は選挙にも行かない
年金はある程度子供が生まれて人口が存続される前提の上で成り立つ制度だとは思うのですが、少子高齢化の日本では年金の額はじわじわと上がってきています。
年金がもらえるにしても受給年数の引き上げは確実でしょうし、若い世代は払い損な感じがしますね…。
この状況であっても若者は関心を持たず、選挙にも行きません。2019年の選挙では戦後最低の投票率とも言われていました。
なんかもう国に対しては絶望しかありません。
最低賃金で働いていてもチップがもらえるレベルの仕事をしなければいけない雰囲気
海外と比べると日本は接客が非常に丁寧です。海外で接客が丁寧になるのはチップを出す店のみです。
日本は敬語という文化があり、上下関係を大切にする文化なので、バイトでも親切丁寧な対応が求められます。
それにも関わらず、日本では未だに最低賃金ギリギリの時給でアルバイトを雇っている企業ばかりです。
私個人としては例えばコンビニ店員がタメ口だろうが、ガム噛んでようが物をさーっと売ってくれれば別に良いとは思っていますが、
日本ではいきなりサービスレベルを下げることはできないと思うので、これからも郷に従い続け、高いサービスレベルを維持して行くのでしょう。
ATMが有料
私がいたところではATMは24時間稼働しており、引き出しの手数料は無料でした。
日本だと地味に振込手数料がとられますよね。
なんの手数料なんだと思わざるをえませんが、ちょっとしたことに手数料が色々とかかるところが憎いですね。携帯契約時の事務手数料とかもですが。
やっぱり日本が良いと思ったこと
これだけ生きづらいと思わせる要素のある日本ですが、「やっぱり日本が良い」と思うことももちろんあるので紹介していきます。
あらゆるもののわびさび的な企業努力が垣間見れる瞬間
海外から帰国してみて、日本の企業のささやかな企業努力をより感じるようになりました。
すごく些細なことなのですが、
・ラップがちぎりやすい
・お菓子の袋が開けやすい
とかですね。この些細な点に関しても会社で会議をして分析をして、商品化されていると考えるとなんとも言えない気分になります。
ご飯が美味しい
月並みですが、ご飯はやっぱり美味しいです。
特に刺身などの生ものを食べる文化は日本独自のものでしょう。
明太子だったり、ししゃもだったり、納豆だったり、海外ではあまり見られない食品を食べると「あぁ、美味しいなぁ」と感動しますね
医療制度
社会保険料の天引き額が上がっているとはいえ、医療費が3割負担で良いというのはありがたいことです。
海外だと健康は自己責任であることが多いので、日本人の寿命が長いことはうなづけます。
ただ寿命が長ければ良いとは思いませんが、生まれつき持病を持っていた私としてはありがたい限りです。
最後に
ということで今回は日本が住みづらいと思う理由などをまとめました。
どなたかの参考になれば幸いです。
それでは!